お金のトラブルは弁護士に、税金の納め方は税理士に、保険証と年金のことは社会保険労務士に。そして、商品とサービスのことは弁理士に。弁理士は、企業が開発した商品とサービスの模倣・盗用を防ぐために必要な対策をたてることができる国家資格者です。
商品とサービスの模倣・盗用を防ぐためのアドバイスは誰でもできますが、それで他人を訴えたり、警察に逮捕してもらうレベルの対策は、弁理士でなければできません。
具体的には特許権や商標権の設定登録を行ってあなたの開発した商品とサービスを守るのですが、実は商標権侵害罪は詐欺罪よりも強力です。特許権や商標権は想像以上に強い権利なので、ここは素直に弁理士に相談するようにしてください。ならぬものは、ならぬのです。
最も安全で最も選択肢の多い方法が、日本弁理士会の弁理士ナビで検索する方法です。全ての弁理士は、例外なくこの弁理士ナビで探すことができます。おすすめは、とりあえずお住まい近くの特許事務所を5件ほど探して候補を絞ってみてください。感覚で全然問題ありません。ただWEB検索はヒット数が少なすぎるので、あまりおすすめはできません。同様に商工会議所や商工会も、弁理士や特許事務所が会員として活動されている方が少ないので、あまりおすすめできません。
もう一つのやり方は、YouTubeやInstagramで情報発信をしている弁理士を検索することです。顔や声、話し方や投稿のセンスなど、あまり深く考えずに気になる事務所や弁理士を探してみてください。ただ、X(Twitter)は個人アカウントであったり自称弁理士であったり勤務弁理士で個人で対応できないアカウントの割合が多いので、避けた方が無難です。
候補に挙げた5件程度の事務所にファーストコンタクトを取りましょう。弁理士ナビで検索した場合はホームページの案内に従って、SNSで検索した場合は直接DMを送ってみましょう。
ここは、一気に5件なら5件、同じ内容のメールやメッセージを同時に送ってしまうのがコツです。対応の速さや返事の文体などの差がわかるので、ここで最初のスクリーニングをかけてしまって大丈夫です。
弁理士は書面が好きなので、しばらくメールやメッセージのラリーができることが多いです。ここで気に入った弁理士がいればアポイントメントを取って打ち合わせに行ってみましょう。
なお、フィラー特許事務所へのファーストコンタクトは下のボタンからお送りいただけます。ぜひご活用ください。
近くであれば訪問、距離がある場合はオンラインミーティングになることが多いです。料金は、無料のところもあれば有料のところもありますが、弁理士は必ず先に料金の説明をする義務があるので、後になって請求が来ることは心配されなくて大丈夫です。
また、多くの弁理士はファーストコンタクトの時に対応できるかどうかを検討して返信をすることがほとんどなので、仮に打ち合わせをしても完全なお門違いでしたとなる心配もほとんどありません。
もし、少し違うなと思ったら、他にいい先生がいないかその場を借りて聞いてみましょう。別に失礼なことではありません。あと、敬称は「先生」と言っておけば無難です。名前を覚えなくてもいいので便利です。
皆さまのアイデアや発明に興味を示さなかったり、難しい用語を並べて自分たちを高級そうに見せたり、とりあえず「この人と話していてなんか面白くないな」と感じたら、そのままフェードアウトして他の特許事務所・弁理士を探した方が無難です。
弁理士とか特許事務所とか言われると、どうしても怖いという印象を抱いてしまうのが普通です。弁理士は普通に話しているつもりでも、皆さまにとってはものすごく威圧感があるように聞こえることも普通にあり得る話です。そのような相手の置かれている立場への配慮が欠ける特許事務所・弁理士は、いくら大企業と取引があるとか、何十人も弁理士を抱えていると言われても、避ける方が無難です。
発明は新規性を失ったらそれ以降特許を受けることはできなくなるので、普通の特許事務所であれば発明の内容や事業計画の聞き取りは必ず弁理士が直接行います。事務員や特許技術者、その他のとりあえず「弁理士ではない」人がやたらと出てきてなかなか弁理士に繋いでくれない特許事務所は、最初から避けるべきでしょう。