特許庁に特許・意匠・商標登録出願をする

この記事は2021/8/18に公開しました

この時代、特許だけで保護すれば本当に万全なのか?


栄光を極めた1970年代の技術革新


 1970年のこんにちは!大阪万博が開催されていた高度経済成長期の日本に数多くの特許事務所が開業しました。特に、フィラー特許事務所のある関西には開業50周年、60周年を謳う大手事務所がたくさんあります。特許出願があり得ないほど増大し膨大な発明を審査しきれなくなった特許庁が、出願だけしておいて審査するかどうかは後で決めてもらうという出願審査請求制度を導入したのもこの年です。
 それから約半世紀以上が経過し日本の産業界は新たなフェーズに突入しています。それが、コモディティ化(その他大勢)です。コモディティ化とは基本的な技術水準が全体的に底上げされたことで、事業者間の技術格差が飽和しつつあり、他社との差別化が非常に難しくなってくる現象のことを言います。コモディティ化が進んだ結果、従来のように「突出した技術力や事業規模を背景に市場を独占して利益を独り占めする」という方法は極めて難しくなってきたのです。現に、みなさんの肌感覚でもかつて突出した技術力や事業規模を背景に市場を独占してきた昭和の勝ち組企業が、最近になってパッとしない、「○○と言えば○○!」といった目玉商品にかけるというか、イメージの希薄化が進んでいるという実感があるのは否めないのではないでしょうか。

コモディティ化の時代に市場の独占は有効か?


 実は多くの特許事務所や弁理士も「1970年のこんにちは!」の時代に形成された価値観のまま知的財産法を学んできた人が大半で、コモディティ化の時代に適応しようと挑戦している専門家はごく一握りです。実際に弁理士試験の受験業界においても特許権の価値は「市場の独占と排他権の行使だ!」が唯一の正解として教えられ続けており、多くの受験生がその通りに答えを書き合格していきます。
 確かに法の作りはそうなのですが、本当に「市場の独占と排他権の行使」がコモディティ化の時代の正解なのでしょうか。そもそも、一つのジャンルで「市場の独占」を果たしたところで、代替となる手段を開発するハードルは極端に下がっているのです。こうして失敗した我が国の産業の代表例がクローズド(CLOSED)戦略を貫いた携帯電話市場です。コモディティ化の時代に「市場の独占」をしたところで、ガラパゴスと称されて仲間外れになり、取り残されるのが2020年代の多くの現実なのです。

10年後も変わらない価値に投資しよう


 コモディティ化の海に埋もれず、かつ他社とは一定の差別化を図り、ガラパゴスと称されて仲間外れになることを避け、これから先の10年、20年に取り残されない方法はあるのでしょうか。
 答えはあります。それは10年後も変わらない価値に投資することです。これは大きな転換です。新しい技術で新しい価値を創造するのではなく、新しい技術で既存の価値をきちんと守るのです。革新的な新しい技術は確かに今日も日々生まれています。その技術は、他にも使い道はありませんか。業界を飛び越えた応用例は思いつきませんか。今その技術を欲しがっている人は他にも欲しがっているものや解決したい課題を抱えていませんか。これらの答えは、意外と既存の価値の中にたくさん埋もれています。そして、多くのスタートアップの起業家たちは、そういった「業界を飛び越えた応用例」や「思いもつかなかった眼からウロコの活用例」から革新的な技術開発を成功させ始めています。

スタートアップ事業者は論より出願を優先すべき


 ところが、そのような革新的な技術開発を成功させたスタートアップ事業者は近年新たな問題を抱えるようになりました。起業家から新しい技術の営業を受けた大企業が特許出願をしていないことに足元を見て低廉に発明を買い叩いたり、法の無防備に漬け込んで発明を盗用するといった事例が報告されるようになってきたのです。これは裏を返せば買い叩いたり盗用したりしてでも「手に入れたい技術」を持っている起業家がたくさんいるということに他なりません。
 スタートアップ事業者の特許出願が遅れる理由の一つに「弁理士に支払う報酬が高い」というものがあります。特許出願で一番工数がかかりお金がかかる仕事は出願書類の作成です。ですから、お金と時間を節約するために先に広告を出して反応が良ければ特許出願をしようと考えてしまうわけです。しかしスタートアップ事業者は何よりも出願を優先すべきです。なぜなら、特許出願をして出願日さえ確保しておけば最大3年間は何もしなくても「特許出願をしている状態」は確保されるからです。これを先ほど説明した出願審査請求期間といいます。特許戦略はその3年のうちにゆっくり考えれば良いのです。
 しかし、多くのスタートアップ事業者は出願を後回しにして広告や営業を優先してしまいます。これに対し日本弁理士会も相談会などを積極的に開催し啓蒙するなど対策を講じてはいますが「弁理士に支払う報酬が高い」という問題を解決しない限り、いくら相談をしたところで根本的な解決は望めないでしょう。スタートアップ事業者でも特許出願を済ませてから技術を広告する方法はあります。ただ、それを実現するには今までとは全く違うアプローチをとる必要があります。なぜなら現存する多くの知財戦略が「みんなが中小企業」だった1960年代から1970年代の高度経済成長期の特需に合わせて形成されてきたからです。今日のように「成長し切った企業」と「今日誕生した企業」が協力し合うという環境の下では全くもって事情が異なるからです。

起業1年以内のスタートアップ企業が検討すべき知財戦略

どのように仕事が進むのか、そしていくらかかるのか。


 知的財産権というのは保険に似ています。将来の事業侵害や損害を最小限に抑えるために、あらかじめ範囲を定めて事業を独占できる範囲を公示しておこうというのが知的財産権制度です。最後まで権利の侵害者が現れずに権利が満了してしまったらそれに越したことはありません。しかしその分損した気分になってしまうのも事実です。そういう点も保険に似ています。少ない掛金で豊富な保障が受けられるように、お客さまの事業特性に応じた最適な出願プランを練らなければ、天井無しに時間とお金がかかってしまいます。
 フィラー特許事務所は商品・サービスのコモディティ化を可能な限り回避して、最小の権利で最大の効果を発揮する出願戦略を推奨しています。その出願戦略の進め方とそのサービスをいくらで受けられるのかの料金表(特許・意匠・商標全て)は、下記のお問い合わせフォームからお問い合わせください。フィラー特許事務所の出願戦略に関する事業説明書と料金表をご確認いただき、ご納得いただけた方はぜひ私にお仕事をお任せください。あなたの事業に協力できること、楽しみにしております。

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特許は事業権を確保するための制度でもあります

 特許出願の目的は特許権を取得して市場を独占し権利行使をして差止めをすることだと一般には言われていますが、特許出願の本質的な目的は事業権の確保と言えます。実は、特許法というのは情報シェアの制度で特許出願をするとその内容は一律に特許庁により公開されてしまいます。そして、もしその内容が今までにない素晴らしいものと認められれば公開の見返りとして一定期間その技術の独占を認めてあげますよという制度です。
 では、公開した発明が今までにない素晴らしいものではなかった場合、その発明は公開のやり損なのでしょうか。実はそうではありません。特許庁が出願された発明を公開すると、その内容はもはや今までにないものではなくなってしまいますから、その後誰もその発明について特許を取れなくなります。つまり誰からも文句を言われることなく、その発明を事業として活用できるようになるのです。
 これを特許出願による事業権の確保と言います。これは特許に限らず、意匠法や商標法でも同じです。特許出願や意匠登録出願は権利が取れなかったからといって価値がないというものではありません。商標登録出願であっても同じです。権利が取れなかったとしても事業権の確保というお墨付きを国から与えられたも同然の効果が得られます。これは、権利化することよりもむしろ価値が高いと言える場面が少なくありません。

フィラー特許事務所
弁理士 中川真人